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山月記(中島 敦先生)

山月記1本文!口語訳!現代語訳!漢詩漢文訳!板書!解説!語句まとめ!中学校国語!高校現代文定期テスト予想対策問題!解答!解説

投稿日:2018年6月23日 更新日:

山月記1本文!口語訳!現代語訳!漢詩漢文訳!板書!解説!語句まとめ!中学校国語!高校現代文定期テスト予想対策問題!解答!解説


 
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トロツコ1本文!板書!解説!語句まとめ!中学校国語!高校現代文定期テスト予想対策問題!解答!解説


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山月記(中島 敦先生)☆作品概要

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☆山月記

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☆タイトル

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〇山月記(さんげつき)。

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☆収録本

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〇古譚(こたん)

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☆作者

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〇中島 敦(なかじま あつし)

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☆成立

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〇昭和時代

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☆ジャンル

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〇小説

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☆豆知識

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〇「山月記」を収めた「古譚」は、
 1941年に中島敦が南洋庁国語教科書編集書記として
 パラオに赴任中に刊行された。

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☆口語訳とは

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〇現代の言葉で読めるようにした文のことです。

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☆現代語訳とは

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〇現代の人に意味がわかるように訳した文のことです。

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☆山月記(中島 敦先生)☆本文!口語訳!現代語訳!漢詩漢文訳!☆

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山月記 中島敦

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隴西の李徴は博学才穎、天宝の末年、若くして名を虎榜に連ね、
ついで江南尉に補せられたが、性、狷介、自ら恃むところすこぶる厚く、
賤吏に甘んずるを潔しとしなかった。

いくばくもなく官を退いた後は、
故山、虢略に帰臥し、人と交わりを絶って、ひたすら詩作にふけった。
下吏となって長くひざを俗悪な大官の前に屈するよりは、
詩家としての名を死後百年に遺そうとしたのである。

しかし、文名は容易に揚がらず、
生活は日を逐うて苦しくなる。
李徴はようやく焦躁にかられてきた。

このころからその容貌も峭刻となり、
肉落ち骨秀で、眼光のみいたずらに炯々として、
かつて進士に登第したころの豊頰の美少年のおもかげは、
どこに求めようもない。

数年の後、貧窮に堪えず、妻子の衣食のためについに節を屈して、
再び東へ赴き、一地方官吏の職を奉ずることになった。
一方、これは、己の詩業に半ば絶望したためでもある。

かつての同輩は既にはるか高位に進み、
彼が昔、鈍物として歯牙にもかけなかったその連中の下命を拝さねばならぬことが、
往年の儁才李徴の自尊心をいかに傷つけたかは、想像に難くない。

彼は怏々として楽しまず、狂悖の性はいよいよ抑えがたくなった。
一年の後、公用で旅に出、汝水のほとりに宿った時、ついに発狂した。

ある夜半、急に顔色を変えて寝床から起き上がると、
何かわけのわからぬことを叫びつつそのまま下に飛び下りて、
闇の中へ駆け出した。彼は二度と戻って来なかった。

付近の山野を捜索しても、なんの手がかりもない。
その後李徴がどうなったかを知る者は、だれもなかった。

翌年、監察御史、陳郡の袁傪という者、
勅命を奉じて嶺南に使いし、途に商於の地に宿った。

次の朝いまだ暗いうちに出発しようとしたところ、
駅吏が言うことに、これから先の道に人食い虎が出るゆえ、
旅人は白昼でなければ、通れない。

今はまだ朝が早いから、いま少し待たれたがよろしいでしょうと。
袁傪は、しかし、供回りの多勢なのを恃み、
駅吏のことばをしりぞけて、出発した。

残月の光を頼りに林中の草地を通って行った時、
はたして一匹の猛虎が叢の中から躍り出た。
虎は、あわや袁傪に躍りかかるかと見えたが、
たちまち身を翻して、もとの叢に隠れた。

叢の中から人間の声で
「危ないところだった。」と繰り返しつぶやくのが聞こえた。
その声に袁傪は聞き覚えがあった。

驚懼の中にも、彼はとっさに思い当たって、叫んだ。
「その声は、わが友、李徴子ではないか?」

袁傪は李徴と同年に進士の第に登り、
友人の少なかった李徴にとっては、最も親しい友であった。
温和な袁傪の性格が、峻峭な李徴の性情と衝突しなかったためであろう。

叢の中からは、しばらく返事がなかった。
しのび泣きかと思われるかすかな声が時々漏れるばかりである。
ややあって、低い声が答えた。
「いかにも自分は隴西の李徴である。」と。

袁傪は恐怖を忘れ、馬から下りて叢に近づき、懐かしげに久闊を叙した。
そして、なぜ叢から出て来ないのかと問うた。
李徴の声が答えて言う。自分は今や異類の身となっている。

どうして、おめおめと故人の前にあさましい姿をさらせようか。
かつまた、自分が姿を現せば、
必ずきみに畏怖嫌厭の情を起こさせるに決まっているからだ。

しかし、今、図らずも故人に会うことを得て、
愧赧の念をも忘れるほどに懐かしい。

どうか、ほんのしばらくでいいから、
わが醜悪な今の外形を厭わず、
かつてきみの友李徴であった
この自分と話を交わしてくれないだろうか。

後で考えれば不思議だったが、
その時、袁傪は、この超自然の怪異を、実にすなおに受け入れて、
少しも怪しもうとしなかった。

彼は部下に命じて行列の進行をとどめ、
自分は叢の傍らに立って、見えざる声と対談した。
都のうわさ、旧友の消息、袁傪が現在の地位、それに対する李徴の祝辞。

青年時代に親しかった者どうしの、
あの隔てのない語調で、それらが語られた後、
袁傪は、李徴がどうして今の身となるに至ったかを尋ねた。

叢中の声は次のように語った。

今から一年ほど前、
自分が旅に出て汝水のほとりに泊まった夜のこと、
一睡してから、ふと目を覚ますと、
戸外でだれかがわが名を呼んでいる。

声に応じて外へ出てみると、
声は闇の中からしきりに自分を招く。
覚えず、自分は声を追うて走り出した。

無我夢中で駆けて行くうちに、
いつしか道は山林に入り、
しかも、知らぬ間に自分は左右の手で地をつかんで走っていた。

なにか体中に力が満ち満ちたような感じで、
軽々と岩石を跳び越えて行った。
気がつくと、手先やひじのあたりに毛を生じているらしい。

少し明るくなってから、
谷川に臨んで姿を映してみると、
既に虎となっていた。

自分は初め目を信じなかった。
次に、これは夢に違いないと考えた。
夢の中で、これは夢だぞと知っているような夢を、
自分はそれまでに見たことがあったから。

どうしても夢でないと悟らねばならなかった時、自分は茫然とした。
そうして懼れた。
まったく、どんなことでも起こり得るのだと思うて、深く懼れた。

しかし、なぜこんなことになったのだろう。
わからぬ。
まったく何事も我々にはわからぬ。

理由もわからずに押しつけられたものをおとなしく受け取って、
理由もわからずに生きてゆくのが、我々生き物のさだめだ。
自分はすぐに死を思うた。

しかし、その時、
目の前を一匹の兎が駆け過ぎるのを見たとたんに、
自分の中の人間はたちまち姿を消した。

再び自分の中の人間が目を覚ました時、
自分の口は兎の血にまみれ、
辺りには兎の毛が散らばっていた。

これが虎としての最初の経験であった。

それ以来今までに
どんな所行をし続けてきたか、
それはとうてい語るに忍びない。

ただ、一日のうちに必ず数時間は、人間の心が還ってくる。

そういう時には、かつての日と同じく、
人語も操れれば、複雑な思考にも堪え得るし、
経書の章句をそらんずることもできる。

その人間の心で、
虎としての己の残虐な行いのあとを見、己の運命をふり返る時が、
最も情けなく、恐ろしく、憤ろしい。

しかし、その、人間に還る数時間も、
日を経るに従ってしだいに短くなってゆく。

今までは、どうして虎などになったかと怪しんでいたのに、
この間ひょいと気がついてみたら、
おれはどうして以前、人間だったのかと考えていた。

これは恐ろしいことだ。
いま少したてば、おれの中の人間の心は、
獣としての習慣の中にすっかり埋もれて消えてしまうだろう。

ちょうど、古い宮殿の礎がしだいに土砂に埋没するように。

そうすれば、しまいにおれは自分の過去を忘れ果て、
一匹の虎として狂い回り、今日のように道できみと出会っても故人と認めることなく、
きみを裂き食ろうてなんの悔いも感じないだろう。

いったい、獣でも人間でも、
もとは何かほかのものだったんだろう。

初めはそれを覚えているが、
しだいに忘れてしまい、初めから今の形のものだったと
思い込んでいるのではないか? 

いや、そんなことはどうでもいい。

おれの中の人間の心がすっかり消えてしまえば、
おそらく、そのほうが、
おれはしあわせになれるだろう。

だのに、おれの中の人間は、
そのことを、この上なく恐ろしく感じているのだ。

ああ、まったく、どんなに、恐ろしく、哀しく、
せつなく思っているだろう! 
おれが人間だった記憶のなくなることを。

この気持ちはだれにもわからない。
だれにもわからない。
おれと同じ身の上になった者でなければ。

ところで、そうだ。
おれがすっかり人間でなくなってしまう前に、
ひとつ頼んでおきたいことがある。

袁傪はじめ一行は、息をのんで、
叢中の声の語る不思議に聞き入っていた。
声は続けて言う。

ほかでもない。
自分は元来詩人として名を成すつもりでいた。
しかも、業いまだ成らざるに、この運命に立ち至った。

かつて作るところの詩数百編、
もとより、まだ世に行われておらぬ。
遺稿の所在ももはやわからなくなっていよう。

ところで、そのうち、
今もなお記誦せるものが数十ある。
これをわがために伝録していただきたいのだ。

なにも、これによって
一人前の詩人面をしたいのではない。

作の巧拙は知らず、とにかく、
産を破り心を狂わせてまで自分が生涯それに執着したところのものを、
一部なりとも後代に伝えないでは、
死んでも死にきれないのだ。

袁傪は部下に命じ、
筆を執って叢中の声に従って書き取らせた。
李徴の声は叢の中から朗々と響いた。

長短およそ三十編、格調高雅、意趣卓逸、
一読して作者の才の非凡を思わせるものばかりである。
しかし、袁傪は感嘆しながらも漠然と次のように感じていた。

なるほど、
作者の素質が第一流に属するものであることは
疑いない。

しかし、このままでは、第一流の作品となるのには、
どこか(非常に微妙な点において)
欠けるところがあるのではないか、と。

旧詩を吐き終わった李徴の声は、
突然調子を変え、
自らをあざけるがごとくに言った。

恥ずかしいことだが、今でも、
こんなあさましい身となり果てた今でも、
おれは、おれの詩集が長安風流人士の机の上に置かれているさまを、
夢に見ることがあるのだ。

岩窟の中に横たわって見る夢にだよ。
笑ってくれ。
詩人になりそこなって虎になった哀れな男を。

(袁傪は昔の青年李徴の自嘲癖を思い出しながら、哀しく聞いていた。)
そうだ。お笑い草ついでに、今の思いを即席の詩に述べてみようか。
この虎の中に、まだ、かつての李徴が生きているしるしに。

袁傪はまた下吏に命じてこれを書き取らせた。その詩に言う。

偶因狂疾成殊類 (たまたま狂疾によつて殊類となる)
災患相仍不可逃 (災患あひよつて逃るべからず)
今日爪牙誰敢敵 (今日は爪牙たれかあへて敵せんや)
当時声跡共相高 (当時は声跡ともにあひ高かりき)
我為異物蓬茅下 (我は異物となりて蓬茅の下にあれども)
君已乗軺気勢豪 (君はすでに軺に乗りて気勢豪なり)
此夕渓山対明月 (この夕べ渓山明月に対し)
不成長嘯但成嘷 (長嘯を成さずしてただ嘷を成すのみ)

時に、残月、光冷ややかに、
白露は地にしげく、
樹間を渡る冷風は既に暁の近きを告げていた。

人々はもはや、事の奇異を忘れ、
粛然として、この詩人の薄倖を嘆じた。
李徴の声は再び続ける。

なぜこんな運命になったかわからぬと、先刻は言ったが、
しかし、考えようによれば、
思い当たることが全然ないでもない。

人間であった時、
おれは努めて人との交わりを避けた。
人々はおれを倨傲だ、尊大だと言った。

実は、それがほとんど
羞恥心に近いものであることを、
人々は知らなかった。

もちろん、
かつての郷党の鬼才と言われた自分に、
自尊心がなかったとは言わない。

しかし、それは臆病な自尊心とでも言うべきものであった。

おれは詩によって名を成そうと思いながら、
進んで師に就いたり、求めて詩友と交わって
切磋琢磨に努めたりすることをしなかった。

かといって、また、
おれは俗物の間に伍することも潔しとしなかった。
ともに、わが臆病な自尊心と、尊大な羞恥心とのせいである。

己の珠にあらざることを惧れるがゆえに、
あえて刻苦して磨こうともせず、
また、己の珠なるべきを半ば信ずるがゆえに、
碌々として瓦に伍することもできなかった。

おれはしだいに世と離れ、人と遠ざかり、
憤悶と慙恚とによって
ますます己の内なる臆病な自尊心を飼いふとらせる結果になった。

人間はだれでも猛獣使いであり、
その猛獣に当たるのが、各人の性情だと言う。
おれの場合、この尊大な羞恥心が猛獣だった。

虎だったのだ。

これがおれを損ない、妻子を苦しめ、友人を傷つけ、
果ては、おれの外形をかくのごとく、
内心にふさわしいものに変えてしまったのだ。

今思えば、まったく、おれは、
おれの持っていたわずかばかりの才能を
空費してしまったわけだ。

人生は何事をも成さぬにはあまりに長いが、
何事かを成すにはあまりに短いなどと口先ばかりの警句を弄しながら、
事実は、才能の不足を暴露するかもしれないとの卑怯な危惧と、
刻苦を厭う怠惰とがおれのすべてだったのだ。

おれよりもはるかに乏しい才能でありながら、
それを専一に磨いたがために、
堂々たる詩家となった者がいくらでもいるのだ。

虎となり果てた今、
おれはようやくそれに気がついた。

それを思うと、
おれは今も胸を灼かれるような悔いを感じる。
おれにはもはや人間としての生活はできない。

たとえ、今、おれが頭の中で、
どんな優れた詩を作ったにしたところで、
どういう手段で発表できよう。

まして、おれの頭は日ごとに虎に近づいていく。
どうすればいいのだ。
おれの空費された過去は? 

おれはたまらなくなる。

そういう時、おれは、
向こうの山の頂の巌に登り、空谷に向かってほえる。
この胸を灼く悲しみをだれかに訴えたいのだ。

おれは昨夕も、
あそこで月に向かってほえた。
だれかにこの苦しみがわかってもらえないかと。

しかし、獣どもはおれの声を聞いて、
ただ、懼れ、ひれ伏すばかり。
山も木も月も露も、一匹の虎が怒り狂って、
哮っているとしか考えない。

天に躍り地に伏して嘆いても、
だれ一人おれの気持ちをわかってくれる者はない。

ちょうど、人間だったころ、
おれの傷つきやすい内心をだれも理解してくれなかったように。

おれの毛皮のぬれたのは、夜露のためばかりではない。
ようやく辺りの暗さが薄らいできた。
木の間を伝って、どこからか、暁角が哀しげに響き始めた。

もはや、別れを告げねばならぬ。
酔わねばならぬ時が、(虎に還らねばならぬ時が)近づいたから、と、
李徴の声が言った。

だが、お別れする前にもうひとつ頼みがある。

それはわが妻子のことだ。
彼らはまだ虢略にいる。
もとより、おれの運命については知るはずがない。

きみが南から帰ったら、
おれは既に死んだと彼らに告げてもらえないだろうか。
決して今日のことだけは明かさないでほしい。

厚かましいお願いだが、彼らの孤弱を哀れんで、
今後とも道塗に飢凍することのないように計らっていただけるならば、
自分にとって、恩倖、これに過ぎたるはない。

言い終わって、叢中から慟哭の声が聞こえた。
袁傪もまた涙を浮かべ、
欣んで李徴の意に添いたい旨を答えた。

李徴の声は
しかしたちまちまた先刻の自嘲的な調子に戻って、
言った。

ほんとうは、まず、
このことのほうを先にお願いすべきだったのだ、
おれが人間だったなら。

飢え凍えようとする妻子のことよりも、
己の乏しい詩業のほうを気にかけているような男だから、
こんな獣に身を堕とすのだ。

そうして、付け加えて言うことに、
袁傪が嶺南からの帰途には決してこの道を通らないでほしい、
その時には自分が酔っていて
故人を認めずに襲いかかるかもしれないから。

また、今別れてから、
前方百歩の所にある、あの丘に登ったら、
こっちをふり返って見てもらいたい。

自分は今の姿をもう一度お目にかけよう。
勇に誇ろうとしてではない。

わが醜悪な姿を示して、
もって、再びここを過ぎて自分に会おうとの気持ちを
きみに起こさせないためであると。

袁傪は叢に向かって、懇ろに別れのことばを述べ、馬に上った。
叢の中からは、また、堪え得ざるがごとき悲泣の声が漏れた。
袁傪も幾度か叢をふり返りながら、涙のうちに出発した。

一行が丘の上に着いた時、
彼らは、言われたとおりにふり返って、
先ほどの林間の草地を眺めた。

たちまち、一匹の虎が草の茂みから道の上に躍り出たのを彼らは見た。
虎は、既に白く光を失った月を仰いで、二声三声咆哮したかと思うと、
また、もとの叢に躍り入って、再びその姿を見なかった。

山月記 中島 敦

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きれいな外壁に生まれ変わるなら【ペンキ王】

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山月記(中島 敦先生)山月記!板書!解説!語句まとめ!

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要旨

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隴西の李徴はかつての郷里の秀才であったが、
狷介で自負心が高く、自らの身分に満足しきれず、
詩人として名を成そうとするも挫折。

その後、狂して山奥に奔り、行方知れずとなった。
一年後、彼の旧友は旅の途中で虎となった李徴と邂逅する。

李徴が詩業への執着ゆえに
人の精神や姿を失って虎に変身した己を省み、
なお執着を捨てきれぬ悲哀を友に述懐する。

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解説

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原作と比較すると、
李徴(りちょう)の虎への変身の理由が
大きく変えられているのが特徴です。

原作では、
李徴は寡との逢瀬を妨げられたのが原因
その一家を焼き殺した報いで変身したと描かれています。

これに対し、山月記では、
臆病な自尊心と、尊大な羞恥心という性情が原因だと描かれており、
より一段と深みのある内容になっています。

しかし、人間が虎に変わるという素材を生かしきれずに、
道徳的な教訓に流されている、という批判もあります。

山月記というタイトルの由来については、
虎に変わった李徴が詠む詩の中の一節に
此夕渓山対明月とあり、
その箇所から取ったのであろうと言われます。

また、作中で描写される月は
李徴の人間としての意識の象徴とも考えられます。

この小説の文体には
短文や漢語の多用漢文訓読調などの特色があります。

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六段構成

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第一段落要旨

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主人公の李徴は、博学で才能に優れていたが、
人と相容れない性格で自尊心が強く、
官吏を辞して詩家として名を成そうとする。

しかしそれは成功せず、
再び地方官吏となるが、李徴の自尊心は傷つき、
ついに発狂して行方不明になってしまう。

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第二段落要旨

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翌年、袁傪が勅命を奉じての旅の途中、
人食い虎に襲われかかったが、李徴の友人であった袁傪は、
その虎が李徴であることに気づく。

虎も自分が李徴であることを告げ、
友として話を交わしたいと言い、二人は対談する。

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第三段落要旨

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李徴は、自分が虎に変身したときの様子を語りつつ、
なぜ虎になったのか分からないと言い、
理由も分からずに生きていくのが生き物のさだめだと述べる。

そして、次第に人間の心が消えていく恐ろしさを訴える。

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第四段落要旨

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李徴は袁傪に、
自分の詩の伝録を依頼し、
詩への強い思いを述べる。

袁傪は李徴の詩を聞き、
その才能に感嘆しながらも、
どこか欠けるとことがあると感じる。

李徴は、詩家として評価される夢を
今も見る自分を自嘲して見せ、
今の思いを即興の詩に述べる。

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第五段落要旨

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李徴は自分に
「臆病な自尊心」や「尊大な羞恥心」というべき性情があり、
それを自分が損ない、人を傷つけ、
自分の外形を虎の姿に変えたのだと語る。

そして、胸を焼かれる悔いと悲しみを訴える。

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第六段落要旨

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李徴は、妻子のことを袁傪に依頼するが、
その直後、妻子よりも詩の伝録を先に依頼するような男だから
獣に身を堕とすのだと自嘲する。

そして袁傪に、旅の帰途にはここを通るなと警告し、
自分の姿を見せて咆哮するや、
袁傪たちの視界から消えていった。

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第一段落板書!解説

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第一段落構成図

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〇第一段落 李徴の人となりの説明と、行方不明に至る経緯

〇博学才穎、若くして科挙に合格。
〇性格は狷介であり自尊心が強い。
     ↓
〇官吏を辞して、詩家として名を成そうとする。
〇文名は容易に揚がらず、生活に窮し、再び地方官吏となる。
     ↓
〇自尊心は傷つき、発狂して、行方不明に。

〇山月記(小説)    
 中国の伝奇小説「人虎伝」をもとに書かれる

〇中島 敦 ※父が漢文教師
・漢学者の一家で育つ
・漢文調の文体

〈李徴の性格〉
・博学才穎(知識・才能あり)
・狷介(協調性がない)
・自ら恃むところが厚い(自信過剰)
  ↓
〇若くして科挙に合格(倍率約3000倍。超エリート)
  ↓
〇退官する
      身分の低い役人
〇退官の理由 ↓
・賤吏・下吏に満足できず
(俗悪な大官に服従するのも嫌)
・諸家として後代に名を残したい 
   ↓
〇文名はあがらず
〇生活は苦しく(焦燥)
   ↓
〇地方官吏に復職

〇復職の理由
・妻子の衣食のため
・己の詩業に絶望
   ↓
〇同輩の下命を受け
〇自尊心が傷つく 
(プライド)

〇怏々→狂悖→発狂
(不満)

☆行動・状況   ☆心理
〇文名が揚がらず、→焦燥にかられる
 生活が苦しい ↓

〇再び職に就く  ←葛藤
   ↓       〇ついに節を屈す
          (妻子のため・詩業に半ば絶望したため)

〇鈍物の下命を拝す←自尊心が傷つく
  ↓        〇狂悖の性が抑え難くなる
〇発狂

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第一段落語句まとめ!

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隴西

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〇読み方(ろうさい)
〇意味「現在の甘粛省南東部の地名。」

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天宝

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〇読み方(てんぽう)
〇意味「唐の玄宗皇帝時代の年号。」

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虎榜

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〇読み方(こぼう)
〇意味「進士(しんしー昔の上級官吏登用試験)の合格者指名を掲示する木札。」

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江南尉

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〇読み方(こうなんい)
〇意味「江南地方の警察、軍事に関係する官名。」

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虢略

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〇読み方(かくりゃく)
〇意味「現在の河南省霊宝市の地名。」

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・・・に甘んずる

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〇読み方(・・・にあまんずる)
〇意味「与えられた物が不十便であっても、仕方がないものとして受け入れる。」

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・・・を潔しとしなかった

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〇読み方(・・・をいさぎよしとしなかった)
〇意味「身の処し方などについて己の信念などに照らして許す事ができない。」

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膝を・・・に屈する

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〇読み方(ひざを・・・にくっする)
〇意味「・・・に屈服する。」

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貧窮

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〇読み方(ひんきゅう)
〇意味「貧しくて生活に苦しむ事。」

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汝水

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〇読み方(じょすい)
〇意味「河南省を流れて淮河に入る川。」

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一、次の文を読んで後の問いに答えなさい

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隴西の①李徴は博学才穎、天宝の末年、
若くして名を虎榜に連ね、ついで江南尉に補せられたが、
性、狷介、自ら恃むところすこぶる厚く、賤吏に甘んずるを潔しとしなかった。

いくばくもなく官を退いた後は、
故山、虢略に帰臥し、人と交わりを絶って、
ひたすら詩作にふけった。

下吏となって
長くひざを俗悪な大官の前に屈するよりは、
詩家としての名を死後百年に遺そうとしたのである。

しかし、
文名は容易に揚がらず、
生活は日を逐うて苦しくなる。

李徴はようやく焦躁にかられてきた。

このころからその容貌も峭刻となり、肉落ち骨秀で、
眼光のみいたずらに炯々として、
かつて進士に登第したころの豊頰の美少年のおもかげは、
どこに求めようもない。

数年の後、貧窮に堪えず、
妻子の衣食のためについに節を屈して、
再び東へ赴き、一地方官吏の職を奉ずることになった。

一方、これは、己の詩業に半ば絶望したためでもある。

かつての同輩は既にはるか高位に進み、
彼が昔、鈍物として歯牙にもかけなかった
その連中の下命を拝さねばならぬことが、
往年の儁才李徴の自尊心をいかに傷つけたかは、想像に難くない。

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問一 この作品名を書きなさい。

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「                      」

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問二 この作品名をひらがなで書きなさい。

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「                      」

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問三 この作品の作者名を書きなさい。

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「                      」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

問四 この作品の作者名をひらがなで書きなさい。

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「                      」

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問五 この作品のジャンルを書きなさい。

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「                      」

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問六 この作品が書かれた時代を書きなさい。

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「                      」

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問七「①李徴」はどのような性格の人間として描かれているか。
   選択肢から選んで○をつけなさい。

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ア 暴虐的だが協調性があり、誰からも好かれる好人物。
イ 孤立的で自尊心が強く、他人と協調していけない性格。
ウ 献身的で穏やか、誰とでも協調していける性格。

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一、次の文を読んで後の問いに答えなさい

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隴西の①李徴は博学才穎、天宝の末年、
若くして名を虎榜に連ね、ついで江南尉に補せられたが、
性、狷介、自ら恃むところすこぶる厚く、賤吏に甘んずるを潔しとしなかった。

いくばくもなく官を退いた後は、
故山、虢略に帰臥し、人と交わりを絶って、
ひたすら詩作にふけった。

下吏となって
長くひざを俗悪な大官の前に屈するよりは、
詩家としての名を死後百年に遺そうとしたのである。

しかし、
文名は容易に揚がらず、
生活は日を逐うて苦しくなる。

李徴はようやく焦躁にかられてきた。

このころからその容貌も峭刻となり、肉落ち骨秀で、
眼光のみいたずらに炯々として、
かつて進士に登第したころの豊頰の美少年のおもかげは、
どこに求めようもない。

数年の後、貧窮に堪えず、
妻子の衣食のためについに節を屈して、
再び東へ赴き、一地方官吏の職を奉ずることになった。

一方、これは、己の詩業に半ば絶望したためでもある。

かつての同輩は既にはるか高位に進み、
彼が昔、鈍物として歯牙にもかけなかった
その連中の下命を拝さねばならぬことが、
往年の儁才李徴の自尊心をいかに傷つけたかは、想像に難くない。

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問一 この作品名を書きなさい。

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「山月記」

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問二 この作品名をひらがなで書きなさい。

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「さんげつき」

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問三 この作品の作者名を書きなさい。

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「中島 敦」

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問四 この作品の作者名をひらがなで書きなさい。

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「なかじま あつし」

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問五 この作品のジャンルを書きなさい。

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「小説」

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問六 この作品が書かれた時代を書きなさい。

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「昭和時代」

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問七「①李徴」はどのような性格の人間として描かれているか。
   選択肢から選んで○をつけなさい。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ア 暴虐的だが協調性があり、誰からも好かれる好人物。
「イ」孤立的で自尊心が強く、他人と協調していけない性格。
ウ 献身的で穏やか、誰とでも協調していける性格。

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